領主の跡継ぎである楓は、姿を消した姉・桜を探してある山に入った。
そこで出会うさまざまな存在。
そして甦る過去の出来事。
彼女は無事に姉をみつけることができるのか。
中世日本のような世界を舞台とした和風ファンタジー小説。
シリアスですが、ハッピーエンドです。
深くて濃い姉妹の絆を中心としており、恋愛要素はありません。
途中、物語の進行上止む終えず流血描写があります。
それほど細かい描写ではありませんが、苦手な方はご注意ください。
登場人物はネタバレを含みますので、下げておきます。
気になる方はスクロールしてください。
また、「蒼天のねがい」は、桜の思いに主軸を置いた、サイドストーリーです。
本編未読の方にやや不親切な設定になっております。
お時間があるようでしたらぜひ先に本編をお読みください。
他の短編に関しても、本編既読でないとわかりにくい作りになっております。
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楓(かえで):主人公。ある領主の次女で跡継ぎ。黒髪に紅い目の小柄な少女。
姿を消してしまった姉を捜して山に行く。
感情を抑えるようにしているが、たまに駄々漏れ。姉が大好き。
桜(さくら):楓の姉。たおやかな少女。少し体が弱く、跡継ぎになれなかった。
一年ほど前に突然姿を隠し、そのまま戻っていない。
神隠しにあった、楓に害された等、さまざまな憶測が飛び交っている。
鴉(からす):楓に付き従う忍び。黒尽くめで覆面をしており、年齢・性別不詳。
気がつくといたりいなかったりする。無口。
暁(あかつき):山の中にある社にいた男。その正体は、山の主。
桜が幼少時に知り合い、楓も世話になっている。
さまざまな能力があるようだが、詳細は不明。
靄 (もや) :山で最初に遭遇した白色の物体。植物の綿毛のようだが生き物。
人畜無害だが、少しうるさい。
5〜10匹で固まって移動するらしい。
杏(あんず):川岸にいた女。実は狐の少女。弟がいる。
棗(なつめ):山で見つけた狐の耳と尾を持つ少年。
杏の血のつながった弟だが似ていない。
狛 (はく) :山に棲息している狼の群れの長。人語を解する。
縁(えにし):どこからともなく現れた男。その正体はぬらりひょん。姿はよく見えない。
雫(しずく):山頂付近で楓を襲った雪女。暁を激しく慕っている。
葵(あおい):桜が幼少期から屋敷に使える侍女。二人の母親代わりともいえるほど。
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